姉ちゃんの恋人 9話 最終話 感想
圧倒的なハッピーエンド。
これでもかっていうくらいに意識的に作られたハッピーエンドだったな。
2020年のこのどうにもならない閉塞感や、ますます不寛容になる社会に抗うように、
小さな壊れかけの地球から始まったこの物語は、
優しさと好きを少しずつ連鎖させて、
最終話、世界中の言語のハッピーニューイヤーに彩られた大きな地球へと収束していく。
「僕らが暮らすこの星は、傷ついて弱っているのかもしれない。
でも、今を生きる僕らがみな、幸せにちゃんと片思いしていればきっと大丈夫。
この星はきっと壊れない。
そうだよね、姉ちゃん?」
そんな和輝(高橋海人)のナレーションで物語は幕を閉じる。
自分と、自分の隣にいる人の幸せを考えていけば、
世界は変わる。
人と人がつながり、
人が人を信じて、寄り添い、
自分と、
自分のほんの近くにいる人が、
幸せに暮らす世界。
桃子(有村架純)が夢見るそんな光景が、
途方もない困難に見舞われた世界中に灯される唯一の希望なのかもしれないな。
なんて思ったりしましたよ。
最初からずーっと観ているときに感じる気恥ずかしさと居心地の悪さは拭えなかったが、それでもむず痒くなりそうな台詞が極力自然に聞こえるよう密かに奮闘していた林遣都のお芝居に救われたりして、最後まで楽しく観ることが出来ました。
温かな優しい世界がまた描かれていくのかな。
出来れば気恥ずかしい要素は抑えめで、を願いつつ、次回作も楽しみにしています!