姉ちゃんの恋人 5話 感想
桃子(有村架純)の告白は宙ぶらりんのまま。
楽しかったベーベキューも終わり、真人(林遣都)は「今日のことはずっと忘れないだろうな」とか言って、すでに思い出扱いになっている。
桃子、つらい。
たまらずみゆき(奈緒)に助けを求める。
仕事終わりにいつものコンビニ。
みゆきはみゆきで桃子に言わなければいけないことがあるけれど、
とてもじゃないけど今は言えない。
桃子の話を聞いて一緒におでんを食べる。
その間、桃子の弟3人は桃子に内緒で桃子が好きな”吉岡真人さん”を見にホームセンターにいて。見たこともないのに働く真人を見て、すぐにこの人だって分かる。
そして弟達もなんでだか分かんないけどすぐに、真人のことを好きになってしまうのだ。
人を好きになって、落ち込んだり悩んだりして、そんな話を聞いてくれる友達がいて、自分の好きな人を好きになってくれる、心から幸せを願ってくれる家族がいる。
普通のようなことで、それは今の時代にはとても豊かであるようにも思える。
桃子は豊かだ。
真人にはすごく分かりやすい事情(前科がある)があって、それが真人が生きる未来を暗い場所に閉じ込めようとしているけれど、
それぞれある事情や心で、こんな風に真人みたいに自分で自分を閉じ込めてしまっている人っていっぱいいて、
そして桃子のおじさん(光石研)のように優しい人でも”世間”というものからはなかなか逃れられずに、世間から外れてしまった人やその家族をあんな風に悪気なく簡単に傷付けてしまったりもする。
そんな自分自身にかけた呪いみたいなものや、世間みたいなあるのかないのか分からないようなものを、桃子と一緒に、真人やおじさんや、ドラマを観ている私たちも、乗り越えていけたらいいなって作り手は思っているのかなと思う。
そしてそんな思いは随所に現れていて、
みゆきが7つ下の和輝(高橋海人)と付き合うことに対して抱く何とも奇妙な罪悪感とか、
日南子(小池栄子)が純粋に恋をしている姿を敢えて大げさに見せることとか、
日南子と沙織(紺野まひる)のバーでの独身と既婚者の分断についての話とか、
世間を気にして自分に素直になりきれませんよねこんなとき案件を、ストレートに表現なさっておる。
「逃げ恥」と同じく”あらゆる全ての呪いから解き放たれてよい”っていう思いを、
このドラマでも強く感じます。
楽しい野球大会を経て、真人は桃子に事実を告げる。
桃子は真人から聞く前に、ネットで事実を知って、
その上で真人から話を聞いて、
そして信じたのだ。
今目の前にいる真人を。自分が好きになった真人を。
思い悩んだ顔のスーツ姿を披露した高田(藤木直人)の正体は、
来週くらいには判明するのかな。
ちょっとのつっこみどころもあるけれど、それも含めて、次回も楽しみ。