すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

MIU404 4話 感想

なんだかちょこまか文句を言ってごめんなさいと思うほど、2話以降どんどん面白くなっていく本作だが、この4話でついに心をぎゅっと掴まれてしまった。

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「賭けてみます。

今まで 勝ったことないけど。」

序盤、唐突に発せられたこの青池(美村里江)の台詞が最後にあんなカタルシスを生みだすなんて。

ストーリーは相変わらず早いテンポでどんどん進む。発端の路上発砲事件から、青池の逃走、2年前の裏カジノ事件、その時の情報提供者が実は桔梗(麻生久美子)の子供のシッターをしている黒川智花で桔梗に匿われていること、などなど色々と絡み合いがすごい。きっとこの捕まえ損なったままのエトリなる人物と菅田将暉も何か関係があったりなかったりして、話数を重ねるごとに盛り上がりがすごいことになるのだろね。

さて、ヤクザと404コンビではすったもんだありながらも、青池の逃避行は志半ばであっけなく幕を閉じる。…ように見える。

そこからの巻き返しがもう見事だ。

青池は最後の最後で賭けに勝ち、例え自分自身にではなくても生きる希望を見出だしたのだ。1億円でどれだけの少女に未来と希望を渡すことが出来るのだろう。現実は微々たる力にしかならないかもしれない。でも青池は少女達の明るい未来を想像して、きっとわくわくしていたに違いない。絶望の中死んでいったんじゃない。青池の最期は、希望に包まれていたのだ。そう思いたい。

何気ない台詞や仕草からの伏線祭りが野木脚本の特徴で、今回も伊吹(綾野剛)のランドセル寄付話が青池の寄付に繋がったり、生きるか死ぬかのときに本質が出るよね話から志摩(星野源)の闇に繋がったりなどなど、ぼーっと観ていられないことこの上ないが、個人的にはそういう伏線より、フォローもフォロワーも0の誰にも届くはずのない青池の言葉達の重みに、ずしんとくるものがありました。

次回も楽しみだな。