すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

猫を飼う。

家の裏でミャーミャーずっと鳴いている声が聞こえると、私が朝風呂に入っている間に鳴き声を探索に行った夫が子猫を連れ帰ってきまして。お風呂から上がったら、なぜか家に猫がいるというね。え?子猫?なんで?ってなってる私に、目ヤニで両目が開かなくなっている子猫が今にもカラスに襲われそうになっていて思わず連れてきてしまったと説明する夫。いい人かよ!もう選択肢「飼う」一択しかないわけで、そんな風に唐突に猫を飼うことになって約1か月。

猫めちゃくちゃ可愛いじゃないか!!

聞いてない。こんなに可愛いなんて聞いてないよ!!

え、猫って一匹狼的な感じで気が向いたときだけ飼い主のところに来てくれるんじゃないの?猫は気まぐれなんじゃないの?

すっごい甘えん坊じゃんか。

撫でたらゴロゴロ〜ゴロゴロ〜ってすぐ喉ならすじゃんか。

寝るとき絶対私の側に来るじゃない。私の足元で体丸めてスリスリして寝るじゃない。

なんなの?なんなの一体。尋常じゃない可愛さ。しかも猫って温かい。フサフサの毛に、たぶん人間より高めの体温で、抱っこしたらホッカイロかってくらいに温かい。温かくて小さくて丸くて甘えん坊。最強過ぎるよ。メロメロだよ。しかも子供と楽しく遊んでるー。子供と動物がキャッキャしながら楽しく追っかけっこしてる。なにこの幸せの情景。

思いがけず始まった猫との暮らし。幸せしかないです。

「ルパンの娘」が面白い。

感想は書いていないながらも毎週楽しく観ていた本作。しかし5話で深キョンの正体が早くも瀬戸康史にばれてしまうという展開から、かなり面白さが加速したのだ。そして前回6話では、正体がばれたゆえに瀬戸康史とはもう一緒になることはないと深い悲しみに落ちた深キョンがずっと避けていた泥棒稼業にやけくそに没頭しようとするラインと、上層部からLの一族を見つけ次第射殺して良いと司令が出てしまった警察瀬戸康史の葛藤ラインとが本当に絶妙に交差して、ずっと深キョンに助けられてきた瀬戸康史が今回は深キョンを助けるという逆転現象を巻き起こす胸熱な展開で、しかも瀬戸康史のアクションシーンはかなり格好良く、うわ面白い!!って画面に釘付けですよ。

しかし1番うわっ!!っとなったのはラストの瀬戸康史深キョンにプロポーズしたところ。これは絶対にただのプロポーズではないし、受けた深キョンも絶対に何かを悟ったうえででしょうという感じ。瀬戸康史は泥棒にはならないし、深キョンは宿命には逆らえない。そういう前提があってのプロポーズという展開にもうゾワゾワが止まらない。アクの強いキャラクター達に囲まれながらもあくまで主役はこの2人っていう存在感を見せつける深キョン瀬戸康史がすごい。待ち遠しい7話は今夜。今後の展開が楽しみです!!

2010年代の夏ドラマのおすすめ②

2015年夏のおすすめ

「民王」

テレ朝金2315

脚本 西荻弓絵

主演 遠藤憲一菅田将暉

ドラマでは使い古された“入れ替わり”物だが、脇役や端役にいたるまで絶妙なキャスティングで、総理大臣とさえない息子が入れ替わるという設定も面白く毎週楽しみに観ていた。ただ演出があまり好みではなく、そのせいでストーリーは面白いのになんとなく不完全燃焼という感じが最後まで拭えなかったなあ。木村ひさしの演出が好きな人には抜群に面白いドラマだったろうな。

 

2016年夏のおすすめ

なし。

 

2017年夏のおすすめ

僕たちがやりました

フジテレビ火21

脚本 徳永友一

主演 窪田正孝

視聴率も振るわず、内容も賛否両論でしたが個人的にはとても面白かったドラマ。平凡な高校生達が軽い気持ちで起こしたある出来事で何人もの命を奪ってしまい、そこから始まる逃亡劇と群像劇。最終回の窪田正孝の凄みに心がもっていかれました。このドラマの永野芽郁とても好きだったなあ。

ハロー張りネズミ

TBS金22

脚本 大根仁

主演 瑛太

回によって面白さにバラつきがありまくる基本1話完結の探偵物。正直、面白い回の方が少なかったけれど蒼井優霊媒師で出ていた4話5話と森田剛國村隼ロードムービーな8話が良すぎて記憶に残るドラマになりました。役作りかそうじゃないのかふっくらした瑛太を観ることが出来ます。

 

2018年夏のおすすめ

「健康で文化的な最低限度の生活」

フジテレビ火21

脚本 矢島弘一、岸本鮎佳

主演 吉岡里帆

とにかく地味な内容だったので、これは視聴率は厳しいだろうなあと思いながら観ていましたが、個人的にはすごく心に響くドラマでした。タイトル通り、生活保護という題材を通して健康で文化的な最低限度の生活って何かってことと、それを守るために奮闘するケースワーカー達を描いた物語です。

義母と娘のブルース

TBS火22

脚本 森下佳子

主演 綾瀬はるか

血の繋がらない人達による熱い熱い家族の物語。これぞザ・ホームドラマ綾瀬はるか演じる亜希子さん、その夫となる竹野内豊、前半は謎の青年な佐藤健竹野内豊の娘の上白石萌歌(横溝菜帆)、その幼馴染の井之脇海。このそれぞれの登場人物がそれぞれに本当に愛おしい存在となる愛に溢れるドラマです。

「dele」

テレ朝金2315

脚本 本多孝好金城一紀

主演 山田孝之菅田将暉

スタイリッシュさと泥臭さを併せ持つ不思議な世界観のドラマ。とにかく山田孝之菅田将暉のバディが絶品ということに尽きます。

 

次回は2010年代夏おすすめNHK編で。

新開誠「天気の子」 感想

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久々に映画を観に行った。いつも子供が寝たあとにひっそりとレイトショーを観ているので観客が2、3人っていうのが当たり前くらいの感覚だったのだけれど今回は話題作の19時回ということで観客の多さにまずはびっくり。そして客層がほぼ10代〜20代。そりゃそうか。こんなに若い人達に囲まれる場所にいることほとんどないので妙に新鮮な気持ちで鑑賞いたしました。

こっから感想↓↓↓

景色すご!!すごいクオリティだよなあ。兎にも角にも雨の新宿、新宿に雨。そして雲間にさす光の美しさ。これだけでも映画館に観に行く価値があると思った。実際に映画が終わって外に出たらちょうど雨が降っていて、場所は新宿じゃないけれどかなりエモかったです。

そう、この映画はエモいが全てと言っていい。内容の良し悪しや詳細なんてこの際どうでも良い。全編に渡りエモいが溢れているのである。

離島に住んでいた16歳の少年帆高がフェリーに乗り家出をするところからこの物語は始まる。新宿で独り立ちするには幼過ぎるその少年が現実の過酷さに直面する序盤から、少女陽奈との出会い、陽奈と陽奈の弟凪と、そして須賀と夏美と、それぞれに家族のような関係を紡ぐ前半は楽しく幸せな雰囲気の中に包まれながらもどこか憂いを感じさせる。きっとそれは降り続く雨が多分に影響しているのだけれど、それ以外にもたまたま拾った銃とか、水商売を始めようとしていた陽奈とか、なんかまあ色々と後半に向けての不穏な要素が散りばめられているわけです。しかし前半はそんなこと考えてないで、“晴れ女”陽奈が作り出す圧巻の晴れ間を堪能するのが良いと思う。雨雲がさーっとよけて神々しく太陽の光が一帯を照らすその情景の美しさたるや。人間がこんな神様みたいに天気を司ってしまったら、そりゃ代償があるだろうなあと誰もが納得の描写であります。

と、前半に目一杯伏線を張って張って張りまくっての怒涛の後半です。そう、前半はとにかく情景で、景色で、エモさを発揮していたのだけれど、後半は展開がとにかくエモい。逃げる!逃げる!逃げる!!伏線を回収しながら逃げる!!それ以外に特に思いあたることはないぐらいに逃げている。それはもう必死に。命を懸けて。だからこそ、終盤に帆高がした決断には「いいぞいいぞ帆高!やれ帆高!!」と8割くらいの観客が思うんじゃないかと思うわけである。

そんな風に最大限にエモく、ある決断をした帆高であるが、これがやっぱり新海誠監督の伝えたかったことなんだなと考えざるを得ない。レビューを観ても色々な解釈があるけれど、個人的にはごくごく小さな、でもとても大切なことを伝えてくれたんじゃないかと思う。間違ってもいいよ。迷惑かけてもいいよ。そこに尽きるんじゃないかなって。新海誠監督は自分の映画を観てくれる層をがっちり把握して本作を作ったんじゃないかと思う。そしてそこにはしっかりと届いた映画だったんじゃないかなあ。

ストーリーにはつっこみどころも多々あれど、全編に渡って画面が美しく、とにかくエモく、私の右隣りに座っていた金髪の頭の少年も、左隣りの付き合いたてのような初々しい若いカップルも、エンドクレジットが終わるまで微動だにせず画面に釘付けだったことが全てなんだろうな。面白かったです!!

凪のお暇 5話 感想

んーちょっとモヤモヤするなあの5話。展開自体はどんどん面白い。いつも合わせ鏡のように描写される凪(黒木華)と慎二(高橋一生)がそれぞれ浮上せんとする様子を夢中で観てはいたんだけれども…。

凪って全然性格の良い人間じゃなくってむしろ方向性は違えど慎二と同等に捻くれてるし傲慢だと思うのよ。そんでその腹黒い部分も含めて凪を応援したいわけなんだけれど、元同僚とかみすず(吉田羊)のママ友とかすごい嫌な人として描かれてるけれど、本質は凪も慎二も同じはずだよね。表に出す出さないは違えど、拗らせて捻くれて自分を守るために相手を利用したり傷付けたり卑下したりしてるよね。それなのに同僚やママ友だけなぜステレオタイプに嫌な人として描写するんだろうって。そういう一見嫌な奴の内面掘り下げてくドラマじゃないのかな?って。主要メンバーは掘り下げるけれど、その他は都合良くただの嫌な奴として扱うって違くないですかって思ってしまったよな。原作もこんな感じなのかは分からないけれど、これは脚本のセンスの問題なのかなあと勝手に思っている。出来れば今後話数を重ねるうちに、同僚だけでも少し掘り下げてくれる回があればいいなと。そうじゃないと心から楽しめるドラマではなくなってしまうかもしれないなあ。

と、モヤモヤの件はこれくらいにして、書かずにいられないのは慎二の断捨離シーンだ。もう凪は手に入らないと覚悟を決めて家中の凪関連物を捨てスマホのデータを削除するわけなんだけれど、そこに出るちょっとした画面の何冊も並んだ本のタイトルが『じぶんの想いを伝える方法』とか『絶対復縁7カ条』とか『信頼しあえる恋人関係を作るために』とか、スマホのライングループのメンバーはいませんとかさ、しなびた豆苗よりはるかに威力があるやつ満載で打ちのめされました。もう凪との復縁はしなくていいからそろそろ素直になって本当の幸せを掴んで下さいと切に切に願います。

そして一方凪はみすずの生き様に感化され自分を取り戻す決意をする。ゴン(中村倫也)と行った海を目指しひたすらチャリを漕ぐ。そこに行ってゴンと決別するんだ!と意気揚々とする凪は想像とは裏腹に文字通り露頭に迷う。ケガもして、ようやく見えた灯りはスナックバブル2号店。まさかここで働くことになるとは思わなかったなあ。せっかくの断捨離が無駄になりそうだけれど、ゴンに芽生えた気持ちも含めて今後の展開がますます楽しみになりました。そして気になるのは坂本さん(市川実日子)の就職先。半グレ組織みたいな会社でどうなっちゃうんだよ。凪や慎二やゴンよりも断然気になっちゃうインパクトを放つ坂本さんから目が離せません。

次回も楽しみだ。

凪のお暇 4話 感想

誰も太刀打ちなんて出来そうにないゴン(中村倫也)をこれでもかと堪能する4話。これは無理。こんなのハマらない女はいないよ無理だよ。関わらないことしか逃げ道はなかったけれど凪はお隣さんだもん、もうしょーがない。どうしようもない。きっと香水なんかつけてなくてもいい匂いがするんだろうなとか、キスが尋常じゃないくらい上手いんだろうなとか、Hのときもすごく優しくてサービス精神旺盛なんだろうなとか、もう次から次へと妄想が溢れてくる。しつこいけれどこれは無理。トントン拍子に凪は深みへ深みへと…。

しかしそんな隙間に思い出す慎二(高橋一生)との出会い。バスに居合わせたのは本当に偶然だったのかなーと想像を巡らせてしまうくらいに慎二の凪を見る目がもう凪を好きな目で、あーこんな風に始まったんだ、凪は流されるがままで、最初から好きで好きでたまらないのは慎二だけだったんだって改めて思い知らされる回想に、切なさが溢れる。慎二も慎二でなんなんだよ一体。こんなに好きな人をどうして大切にできないんだよ、どれだけ自分で自分の幸せを拗らせてるんだよ。凪はゴンに出会ってこんなに気持ちいいの初めてとか会いたくて会いたくて震えるのは都市伝説だと思ってたとか言ってんぞ。慎二的には何気に残酷なことばっかり言われてんぞ。全く今まで何をやってたんだ。

あっちを見ても、こっちを見ても、しんどい人だらけの世界。自分を見失なった凪の世界にはゴンしかいない。心配する坂本さん(市川実日子)の言葉も凪には耳障りなだけだ。痛々しさが満載の描写が続いてもう勘弁してくださいと思う中、ゴンの部屋での慎二の可愛らしさが一瞬の救いで、その後がもう…。痛々しい凪よりもっと痛そうな慎二がいて、凪をどうしてあげることも出来ない慎二の感情を思ってうわーってなるラスト。毎週泣いてる慎二の一番苦しい涙がそこにあるけれど、本当の慎二の気持ちを知らない凪の目にはそんな風に泣く慎二がどう映っているんだろう。

どんどん面白さに拍車がかかるよ。新しく登場した市川円(唐田えりか)や、なぜかいつも慎二の姿を見かけるみすずさん(吉田羊)が今後の物語にどう関わってくるのかな。次回が楽しみ過ぎるし、もう1人の主役だろってくらいに存在感を発揮しまくる高橋一生から目が離せないし、早く次の金曜日が来ないかな。待ち遠しいな。

凪のお暇 3話 感想

とにかく自分が自分を生きられない。自分らしく生きたいとか、ナチュラルに生きたいとか、そういう次元じゃなくて、もっと根本的に“自分を持つこと”自体を許されずに生きてきた人達が“自分を取り戻す”ドラマだこれは。ほんわかな劇伴と温かい交流みたいなものにごまかされているけれど、実はめちゃめちゃしんどい部分に切り込んでいるよなあ。

物理的な距離は離れているのにハガキ1枚で途端に母親の支配下におかれる凪(黒木華)。ちゃんとしなさいという母親の呪いにいつまでも囚われ続ける凪を描きつつ、より悲惨さを感じさせるのは慎二(高橋一生)の家庭環境だ。親戚の結婚式の一幕に思わずぞっとしてしまうほどの冷ややかな家族がそこにある。いつから慎二は仲の良い幸せな家族を演じてきたんだろうと、いつからこの終わりきった家族を取り繕う役目を負わされたんだろうと、思いを巡らせずにはいられない。これが凪の、慎二の、ルーツなんだ。

さて凪はゴン(中村倫也)に引き続き距離感のおかしい坂本さん(市川実日子)と交流を深める。ぐいぐい来る坂本さんに連れられ婚活パーティーに無理矢理参加させられた凪だがなんとモテモテである。偶然同じパーティーに参加していた元同僚の足立さん(瀧内公美)にそんな姿が見つかってしまい、なぜだかまたディスられる凪。会社にいるときは凪がサンドバッグになって終わりだったが、母親とのタイトルマッチを控えた凪はもう黙って笑ってはいないのだ。痛烈な反撃をかます凪!足立さん完敗で何も言えずに立ち去る!やったぜ凪!痛快だぜ凪!…とはならないのがこのドラマの味よな。足立さんに言ったこと全部自分に返ってくるというオチ。あさましいのは自分も同じだと気付く凪。

「元カレさんの、どこが好きだったんですか?」

咄嗟に答えられなかった坂本さんの質問の答えを伝えに向かった先は慎二の(そして凪の元)会社。はっきりと別れを伝えにきた凪の気持ちも理解したいが、わざわざ会社まで会いに来てくれたと嬉しくてたまらない慎二の気持ちを考えると残酷だなあ凪と思ってもしまうね。同僚達の前で思わず凪の手を取る慎二。その先の展開が見てられないくらいに辛い。この期に及んでも素直になれない慎二の闇の深さったら…。

すっきりと別れを告げた凪はいつも自分を前向きにしてくれるゴンの元へと。人種隔たりリバーを超えて。

次回はメンヘラ製造機のゴンを巡って凪と慎二がどう動くのか。めちゃくちゃ面白いぞこのドラマ。群れからはぐれた鰯に頑張れすぐ仲間の元へ帰れるよと応援する凪と、いいぞいいぞもっと離れろと応援する慎二。この2人のそれぞれの行き着く先がどこなのか、今からそれが楽しみで仕方ない。