すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

2010年代の夏ドラマのおすすめ①

夏ドラマって他クールに比べると毎年あんまり面白くないってイメージがあるけれど、振り返ってみると面白い作品がたくさんあったので、個人的なおすすめを紹介してみようと思うよ。

 

2010年夏のおすすめ

うぬぼれ刑事

TBS金22

脚本 宮藤官九郎

主演 長瀬智也

毎回惚れる女性が真犯人。刑事の長瀬智也が自分と結婚するか捕まるかの二択を迫り必ず捕まるほうを選ばれてしまうドラマ。

 

2011年夏のおすすめ

それでも、生きてゆく

フジテレビ木22

脚本 坂元裕二

主演 瑛太

犯罪被害者家族と加害者家族が出会って始まる物語。色々な展開があり様々な境遇の登場人物がいて、大竹しのぶ風間俊介の熱演に心打たれたりするが、でもやっぱりこのドラマは瑛太満島ひかりの究極のラブストーリーだ。

 

2012年夏のおすすめ

リッチマン、プアウーマン

フジテレビ月21

脚本 安達奈緒子

主演 小栗旬

当時ヒルズ族ともてはやされたIT企業の社長が小栗旬、そこにひょんなことから入社する東大卒なのになかなか内定がもらえない石原さとみがヒロインのラブストーリー。テンポが良く、シンデレラストーリーで爽快感があり、でもそれだけじゃない。ストーリー自体が毎話本当に面白かったなあ。

 

2013年夏のおすすめ

「woman 」

日テレ水22

脚本 坂元裕二

主演 満島ひかり

シングルマザーを題材にした家族の物語。このドラマで高橋一生を好きになったんだよなあ。ストーリーは後半若干の停滞感があるにせよ、満島ひかりと田中裕子と二階堂ふみのがっつり組み合ったお芝居を観るだけで一見の価値がある。

 

2014年夏のおすすめ

「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」

フジテレビ木22

脚本 井上由美子

主演 上戸彩

生粋の不倫ドラマ。明るくて爽やかイメージの上戸彩より本作の背徳的でセクシーな上戸彩が何倍も魅力的だと多くの視聴者に知らしめた作品だ。斎藤工がセクシー路線でブレイクしてしまうきっかけを作った罪なドラマである。

 

続きは次回。

 

セミオトコ 1話 感想

あらゆる意味でファンタジーな世界を通して、孤独に生きる全ての人達を救済せんとする岡田惠和らしい優しいドラマになるんだろうなの1話。なにせ主役がセミだから、一切の打算も計算も考えずに純粋に観られるのもいいなあ。

舞台となるうつせみ荘に住むのは、みんなどこか孤独で、優しくて、そして傷付いた人達だ。セミオトコ(山田涼介)がその生涯を捧げると決めた由香(木南晴夏)は小さな頃から親にも友達にも誰にも必要とされず愛されずに生きてきた孤独の筆頭格みたいな人物だ。自分がいるのかいないのかまるで分からないままに生きてきた由香の声は驚くほどに小さい。でも由香は誰よりも優しくて、本当はとてもユーモアに溢れた女性なんだっていうことが同じ職場の桜木翔子(佐藤仁美)やうつせみ荘の住人や何よりセミオトコとのやり取りによって少しずつ分かるのだ。でもまだ1話。きっとこれからどんどん由香の魅力が花開いていくのだと思うと楽しみ過ぎる。由香以外にも、何か悲しい出来事があったであろう山崎静代やついいちろうの岩本夫婦や、誰とも関わらないで生きていくことを決意していそうな小川邦夫(北村有起哉)や、寄り添うように暮らしている大家姉妹(壇ふみ阿川佐和子)や、手縫いにこだわりを持つ熊田(今田美桜)や、由香が働く工場の人達や、ヤンキー姿が妙に似合って笑ってしまう三宅健演じる由香の兄、父母(高杉亘、田中美奈子)などなど、セミオトコの出現によってこの個性的な面々にどんな作用があるのか、とても楽しみです。

「生きてていいんだよって言って…

そっと抱き締めてください。」

由香が1番最初にセミオトコにしたお願いは、観ているこちらが思わず泣いてしまうくらいに悲しくて切実なお願いだった。

ここから始まる7日間の物語を大切に観たいと思う。

凪のお暇 2話 感想

スナックのママ(武田真治)と杏(中田クルミ)に言わせずとも「小学生かよ!」って観ている誰もがツッコミたくなるやばキャラ慎二を嬉々として演じる高橋一生を愛でる1時間。絶対に嫌だこんな男。凪(黒木華)にも全力で逃げ続けることをおすすめしたいが、それじゃあドラマが進まない。ちなみにわけのわからない距離感のゴン(中村倫也)もいやだし、このドラマは思春期をこじらせたようなこんがらがってる面倒くさい男しか出てこないのか。そしてもちろん主役の凪も面倒くさい。わざわざ野生の竹を持ってきて切ってお手製流しそうめんを一人でやってみたりするくらいに面倒くさい。ちなみに石の力を信じる新キャラ坂本龍子(市川実日子)も面倒くさそうだし、とりあえず1番まともなのはお釣り漁りババアの吉永(三田佳子)だけであとはオール面倒くさいという何とも攻めたドラマである。

それでも竹切って流しそうめんしたり、ビニール袋でサッカーしたり、そんな風に過ごして少しずつ少しずつ自分を充電していく凪が愛おしく、気まずさで逃げようとしたときにゴンがくれたコーヒーが美味し過ぎて、気まずさなんか忘れたら目に入る圧倒的な夏の景色に一緒に見入る。

「私…今まで

何も見てなかったんだな〜って

いつも自分がまわりのテストに受かるか落ちるか

ビクビク気にして

自分のことしか見てなかったんだなって」

ゴンとの出会いで気付いた大切なことを通して、凪は新しい人間関係に踏み出していく。そんな凪に対比するようにいつまでも怯えた小学生のままの慎二がこれでもかと描かれる。

凪のこれから、慎二のこれから、そしてまだ色々と分からないゴンのこれからがどうなっていくのか、来週も楽しみです!

 

夏休み

ついにこの時期が来てしまいます。その名も夏休み。だるい。だる過ぎる。一日中子供が家にいるぜ。本音を言えば朝から晩までテレビ見せたりゲームさせたりして自分は楽したい、でもそーゆーわけにもいかないからなー。朝から公園連れて行ったり、ままごとのお相手したり、ご飯作ったり、宿題させたり、また公園連れて行ったり、よく分からないごっこ遊びしたり、ご飯作ったり、合間に洗濯して掃除して、お風呂入って、寝かしつけして、朝起きてご飯作って公園行って…。あーエンドレスだよ。ある意味地獄だよ。何が辛いって朝起きてから夜子供達が寝るまで一瞬たりとも自分時間がない生活が1ヶ月続くっていう現実。頑張るしかないんだけどね、今世の中色々大変なこと多過ぎて夏休みだなんだと細々と言ってる場合でもないんだけどね。

令和になって本当に色んなことが一気に過渡期をむかえて、それこそ静観することしか出来ない一般市民だけれど、どうかどうか次の世代により良い形で繋がっていきますようにと、ひたすら願う。昭和の時代からずっと頑張ってきた人達がいるからこそ、今の豊かな日本があるわけなんだろうけど、もうどんどんその豊かさは失われていくしかない時代に突入しているのだから、それこそ今まで頑張ってきた人達はそろそろ夏休みをとってさ、のんびりしてさ、次の世代にバトンを渡してはどうかとどんなニュースを見ても、ただそれだけを思うよ。

きっと破綻をむかえるその日まで、日本は変わらないのだろうけれど…。

凪のお暇 1話 感想

ずっしりと始まった1話。しんどさ100パーセントのオープニングから凪(黒木華)が全部捨てて自転車で駆け抜けるシーンに少しの爽快感を与えてからの、それじゃあドラマにはなりませんよと。そんなに簡単に人間変わらないですよと。そういうのをどんどん観せられてどんどんしんどさが増す中に、お釣り漁りババア(三田佳子)の部屋の中とか、八百屋さんで凪が勇気を出して言った一言の顛末とか、怪訝な顔で凪を見ていた小学生の真意とか、そんな小さくてシンプルで何だか泣けちゃうエピソードを散りばめて、もう何が何でも凪を応援せねばいかん!と誰もが思ってしまうような素敵な作りになっておりました。黒木華にしか出せないような絶妙な佇まいの凪だなあ。

そして書かずにはいられない高橋一生の我聞慎二。無表情に僅かに加えるエッセンスで視聴者に慎二の複雑さを伝えてしまったり、上ずった声寸前の高さの声色を使うことで常に慎二が無意識の緊張状態にあるんだってことを表していたり、高橋一生やっぱりすごいな。この慎二と、凪と、あと気だるさと緩さがパーフェクトなゴン(中村倫也)がこれから紡ぐ物語が楽しみで仕方ない。来週も楽しみだ。

今のところ観た2019夏ドラマの感想

毎週感想を書きたいなっていうドラマはまだございませんので、まとめて初回観た感想を。

 

月21「監察医 朝顔」1話

お久しぶりの上野樹里時任三郎親子の生活をじっくり丁寧に見せる序盤で、このドラマが描きたいものはこの親子なのだということは分かった。しかしだからって1話完結の事件部分が雑過ぎない?もう少し事件のエピソードの方もこだわってくれないとバランスが悪くて観づらいなあ。

 

火22「Heaven?〜ご苦楽レストラン〜」1話

この間何となく「民生」を観直してて、ストーリーは面白いし何気に深いんだけどやっぱり演出苦手だなあって思ってたのよね。本作はそんな「民生」と同じ演出家木村ひさしがメイン。苦手だなあ。全体的なテイストがもう苦手。分かる人にだけ分かればいいっていうニッチなネタを随所に仕込んでくるところも苦手。ネタの入れ方が下品。以上です。ストーリーは面白いのかどうかまだ良く分からないから演出に慣れさえすれば毎週面白く観られるのかも。

 

水22「偽装不倫」1話

上野樹里に続きこちらもお久しぶりな杏。大好きな杏。この人のコメディ本当に好きだよ。ストーリーは全く面白くないけれどそんなの関係ねえ。本作に限っては杏を観るためだけに毎週欠かさず観るのだ。しかし感想はたぶん書きません。

 

木21「サインー法医学者 柚木貴志の事件ー」1話

録画して未視聴

 

木22「ルパンの娘」

振り切っていて面白い。個人的にはどんぐりと加藤諒がいまいち。深キョン瀬戸康史は最高。小沢真珠渡部篤郎はそれ以上に最高。ストーリーもテーマに深みがあるのでどんどん面白くなりそうです。

 

金2412「I TURN」1話

期待が高過ぎたのかなあ。あんまり面白くはなかった1話。ムロツヨシの俺今アドリブやってますよ感がちょっとだけ、苦手。

 

土22「ボイス 110緊急司令室」1話

韓国のドラマはあんまり観ないけれど映画は好きでけっこう観ている。過激でぶっ飛んでる作品が多く空気も独特で、どの作品も面白い面白くないに関わらず一度観たら忘れられないインパクトがあるのだ。そんな韓流をリメイクした本作は独特感だけをそのまま持ってきてしまい異様にちぐはぐだ。だって舞台は日本だしね。もう少し工夫が必要ではないですかね。真木よう子の滑舌には既にたくさんつっこみがあるのであえて触れないが、このドラマは全体的に色々と滑舌が悪いっす。

 

日21「ノーサイド・ゲーム」1話2話

池井戸作品が苦手な私にも本作は比較的観やすい。大泉洋の熱過ぎないキャラクターと言いたいことバッサリの松たか子の組み合わせも最高。毎回池井戸作品の“良妻賢母な妻”に辟易としていた私としては本作の松たか子は待ちわびていた妻像であります。ストーリーはもちろん予定調和だろうけど、その過程を今回は楽しく観ることが出来そう。

 

文句ばっかりの感想一覧になってしまいまして、否が応でもこれから始まる「凪のお暇」「これは経費で落ちません!」「だから私は推しました」「セミオトコ」に期待が高まります!!毎週感想書きたくなるような面白い作品がどうかありますように。

きのう何食べた? 12話 最終話 感想

夏ドラマが続々と始まる中、今さらひっそりと「きのう何食べた?」最終回の感想を書くよ。

アバンでシロさん実家の前でめちゃくちゃに緊張した顔のシロさん(西島秀俊)とケンジ(内野聖陽)を見ているだけで既に泣きそうになるけれど、それからもうずっと怒涛の名シーン連発でございましたな。4人の微妙過ぎる空間で食べた数の子が放つ異様な大きさのコリコリ音に慌てるケンジ、シロさんが来たときはいつも揚げ物なシロさん実家で最終回に満を持して登場する“揚げ物の王様”唐揚げ、並んでシロさんの卒業アルバムを見るシロさん父とケンジ、帰り道もう死んでもいいと言うケンジに油と糖分控えて長生きしようと言うシロさん、正月価格な中村屋で破格の麺つゆと低脂肪牛乳を見付けて涙目になるシロさん、カフェにいる2人、後ろから思わずシロさんを抱きしめるケンジ、受けるシロさん、キッチンでのアドリブみたいなやりとり、ラストシーンは食卓で向かい合って「いただきます」…。愛おしい場面に満ちておりました。良い台詞もたくさんあれど場面場面の映像が、印象に、心に、残っているなあ。

パートナーとの穏やかな日常を描いた本作は、同性愛者っていうマイノリティな目線を通して“愛情”って何かっていう普遍的なテーマをとことん突き付けられた本当に素敵なドラマでした。いつまでも見ていたかったけれど、何やら続編を期待していいみたいなので何年後かにあるそれを楽しみに楽しみにしています。面白かった!!