すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

東京独身男子 3話 感想

とりあえずいけるところまで勘違いを加速させていくスタイルなんだろうか。高橋一生が様々な小技を効かせて一生懸命に太郎を愛らしく見せようとしているのに「オンリーワンの2番目」の台詞でそんな努力もこっぱみじんである。太郎のことが愛せない。推しキャラにしたいのになかなかならないよう。しくしく。

一方でなんだか透子(桜井ユキ)の手のひらで転がせられそうな岩倉(滝藤賢一)と三好(斎藤工)であるが、こっちもこっちでどうなろうとどうでもいいというか大して興味が湧かない。

なんでだろうと考えてみるに、どの登場人物にもどうにも愛着が持てないからだという結論に至る。男性3人はあえてダメ野郎達としてこれでもかと狙って描写しているのであろうが若干ダメの方向性がズレている気がしてならない。なんかそっちじゃないっていう。それに加えて女性陣も魅力的に見せることに失敗している。どの女性も架空の人物感が半端ない。キャラクターが“生きて”いないのだ。なので誰がどうなろうと知ったこっちゃないって感覚にどうしてもなってしまうんだよなあ。

ただストーリー的にはこれからどんな流れになるのか全然予想は付かないので、その予想の付かなさに希望を持って視聴していきたい。面白くなればいいな!!

きのう何食べた? 5話 感想

サッポロ一番みそラーメンの破壊力がすごい5話。そうだよな確かに誰かが帰ってくると分かってるから一人の時間も楽しく過ごせるんだよな。ケンジ(内野聖陽)はそんな相手を得て本当に幸せそうだ。

実家を疎んじ愚痴るシロさん(西島秀俊)はケンジに怒られて(この時のシロさんのしゅんとした顔が可愛い)、大晦日を実家で過ごす。シロさん父(志賀廣太郎)が退院間もないから大晦日は消化しやすい鍋だ。この鍋がめちゃくちゃ美味しそうだったなあ。大晦日に鍋、うちにも取り入れよう。元旦のおせちもとっても美味しそう。おせち食べてたら隣の家族が新年の挨拶にやってくる。隣のあきらちゃんの子供達を可愛がるシロさん母(梶芽衣子)と父を見てシロさんは父と母の思いを知る。大量のお餅を持ち帰ったシロさんはせっせとお餅料理を作ってケンジと一緒に食べまくる。お餅食べながら大晦日帰って良かったってシロさんはケンジに言う。3日目お餅ざんまいに限界がきたケンジがパンが食べたいと懇願して、シロさん母の作った栗きんとんをたっぷり塗ったトーストを食べる。栗きんとんをまた来年も食べたいなってケンジが言ってシロさんが(お母さんに)言っとくよって言う。文字にすると何てことないこの一連にものすごい深みがあるのである。3年間一緒に暮らしてようやく少しずつ互いの深い部分に踏み込んでいく。大切なものを壊さないようにちょっとずつちょっとずつのその繊細な感じがとても胸に迫るのだ。次回はついにジルベールが登場か。楽しみだー。

わたし、定時で帰ります。 3話 感想

ほんわかとして理解がありそうな諏訪(中丸雄一)が結衣(吉高由里子)が諏訪の実家へ挨拶に行く当日に会社のトラブル対応でやむなく出勤し実家へ行けなくなってしまったことを、結衣の体調不良と親に説明していたという件がけっこう地味にしんどいです。こういう小さいけど小さくない違和感をサラリと入れてくるよねこのドラマ。あの家庭的な諏訪のお母さんにすんなり受け入れてもらう理由として“トラブルで休日出勤”より“体調不良”が良いかなと諏訪はチョイスしたわけなんだけど、お互い責任を持って仕事をしている者同士が結婚するはずなのになぜ自分の親に堂々と“結衣は会社のトラブルで急遽出勤しなきゃいけなくなってしまった”と言えないんだ。どっかに女は結婚したら仕事より家庭を優先するべし、それが出来なさそうと母親に判断されるのは避けるべし、みたいな気持ちがあるんじゃないですか諏訪さん…ってモヤモヤがね。些細だけれどこの違和感がきっと後々ドラマの展開にも関係していくのだろうな。

さて本筋は新人来栖(泉澤祐希)のエピソード。本当に最近ではあんなに簡単に辞めますと言うものなのだろうか。ありえねーなと思いながらも、なかなか仕事が思うようにいかないジレンマやちょっとズレてても来栖なりに色々考えてるってことや、誰かがやってくれるだろうとスルーされがちなシュレッダーのゴミを片付けるという雑務をナチュラルにこなす実は貴重な人材ということもちゃんと描かれていた。結衣の「何より人として面白い」って言葉は全然褒めてなさそうでこれからの時代には最も大切なことのような気もする。扱いは少々面倒そうだが、新しい価値観を持った人達は未来に大切な人材なんだと分かる良いエピソードでした。

そして回を増すごとにどんどん株が上がる種田(向井理)が気になります。ワーカホリックで結衣との関係より仕事を優先していた種田は今は視聴者から見る限りとっても良い上司であり結衣の理解者だ。この先どんな風に結衣に関わってくるのかすごく興味がある。気付けば毎週楽しみで仕方ないイチオシドラマだ。

きのう何食べた? 4話 感想

シロさん(西島秀俊)のお父さん(志賀廣太郎)の手術にケンジ(内野聖陽)が渡すものがお守りじゃなくお母さんへのミニタオルというチョイスがケンジの人としての圧倒的な信頼感を醸し出しております。そんなケンジとの出会いも回想する4話。シロさんの元カレのマッチョ具合に生々しさを感じつつ、回想シーンのケンジの恋する眼差しに内野聖陽すごいなあと惚れ惚れするのである。あんな風に目だけで“恋をしている”ということを表現出来るものなんだな。俳優ってすごいな。ストーリーというより今回はそんな風にひたすら内野聖陽演じるケンジを目で追い続ける回でございました。

手術の経過報告をする医師の態度に不安になるシロさん母(梶芽衣子)と成功を確信するシロさんの対比もほんとこんな感じだよなあと妙にリアリティを感じつつ、シロさん母のずーっと心からシロさん父を心配し狼狽え不安になる様子に心打たれる。長年一緒に住んで一緒にご飯を食べる。言葉にするとそれだけだが、その中にどれだけの愛情と思いやりが詰まっているのかということ。シロさん父と母のように、シロさんとケンジもそんな愛おしい関係が3年前に始まってこれからも続いていく。クリスマスは毎年あの素晴らしく美味しそうなラザニアと鶏肉のパン粉焼きと明太子とサワークリームのディップと赤ワイン。なんて素敵なドラマだろう。永遠に続いて欲しいよ。

わたし、定時で帰ります。 2話 感想

感想が周回遅れにも程があるがまあそれは置いておいて。ビールの泡がなくなってもなかなか乾杯してくれない話の長い上司も、産休や育休から復帰して妙に張り切る周りが見えない上司も、育休を取る男性を仕事が出来ない奴と決めつける人も、後輩の仕事を信用出来ずに全部自分で抱えこむ先輩も、もう自分のことやら一緒に働いていた上司や同僚のことやらとにかく分かりみがすごい2話。こんな風に仕事に対するそれぞれの姿勢や考え方を掘り下げて提示していく形のドラマってありそうでなかった気がするよ。そしてもちろんドラマなのでキャラクターにもエピソードにもリアルからは少し誇張された部分もあるにせよ、何かしら自分の中に染み入ってくるものがあって目が離せない。

ということで2話は産休から復帰した賤ヶ岳さん(内田有紀)がメインの回。今まで通りの仕事をさせてもらうためと気負って無理をして周りが見えなくなる姿がこれでもかと描写され切実過ぎて目を背けたくなってしまう。まだ生後半年の双子をたった一人で一日中面倒見ている賤ヶ岳さんの夫陽介(坪倉由幸)の姿も見ていて辛くなってくるが、これが今の日本に生きる大多数の“母親”の姿でもあるのよなーと思う。夫婦二人で本当に精一杯やっても仕事と家事と育児をこなしていくのは至難のわざなんだってことが少しでも沢山の人に伝わればいいな。このドラマの中では結衣(吉高由里子)の関わりで賤ヶ岳さんが肩に力入り過ぎていたと気付いて生活のバランスをもっかい見直す的なオチだったけれど、個人の努力や気付きだけではどうにもならないのだから会社のサポートだったりホームヘルパーみたいにベビーシッターももっと普及しなきゃだったり、社会全体の雰囲気だったり、子育てに追い詰められない社会に早いとこなんないもんかなーと心から思ったりしたのでした。

パーフェクトワールド 2話 感想

ちょいちょい強引な展開を挟みつつも久々の王道ラブストーリーを堪能した2話。

子犬拾うとか、子犬いなくなるとか、相手のお母さんにばったり会うとか、その他もろもろもうどこをどう切り取っても正統派ですよ。樹(松坂桃李)の背後にぴったり張り付いてそうな長沢さん(中村ゆり)とつぐみ(山本美月)の家を自分の家同然に行き来する洋貴(瀬戸康史)がちょっとワチャワチャしてくれそうだなあとは期待するものの、なんとなく想定内のラブストーリーが繰り広げられること間違いなしの予感がするので、感想は今回で終わりにするかな。あんまし書くことなさそうなので。視聴は毎週楽しみに続けるつもりだよ。

東京独身男子 2話 感想

なんだかちょっと観やすくなったぞ。高橋一生頑張ってるぞ。斎藤工可愛いし、滝藤賢一は思いのほか渋い。展開も早めで飽きないで観られたし、とにかく太郎(高橋一生)の滑稽さが際立って逆に応援したくなってきましたよ。

しかし女性陣はなんだこりゃ。かずな(仲里依紗)は一般的な人物として描写されているだろうから特筆することはないとして、舞衣(高橋メアリージュン)と透子(桜井ユキ)はどうなのよこれ。いや透子はまだ自由に生きてる人ってことでいいとして、舞衣の思わせぶりだけは勘弁してくださいよ。いや舞衣にだって複雑な感情があるんでしょうけど。まだ2話だしこれからそこらへんも掘り下げていくんだろうけどさ、もう登場人物ほとんど痛々しいよ。

…でもね。これ婚活をテーマにしたドラマの男女逆バージョンなんだよね。そんでこれ主役が女性でって考えると、仕事バリバリ頑張ってるキャリア組の女性陣がいざ結婚と思って頑張るけれどなかなかうまくいかない、相手の男性陣は仕事の出来るイケメンな恋に奔放な弁護士、婚約者がいながら昔の恋人も気になる旅行代理店勤務、弟キャラでみんなに可愛がられているが密かに主役の女性にずっと好意を抱いている、とか妄想するとなんとなく主役の女性陣には全然イラつかないむしろ頑張れって思うなとか、男性陣もバリエーションがあって個性的な面々だなとか、見方変わっちゃうっていうね。あくまで個人的な感覚だけれど。自分の中にある性別に対する感覚が炙り出されるような、いかに自分に都合の良い見方だけをしているかというような、ちょっと考えさせられる皮肉な作りだなと。そしてこれを作っているのが脚本も演出も女性だということに物凄い面白みを感じるというか、とにかくこのドラマの見方が2話でちょっと変わりました。ちゃんと最後まで観ようと思う。けっこう深いかもしれないと気付き、俄然次回も楽しみになるのである。