すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

凪のお暇 10話(最終話) 感想

終わってしまったなあ。夏が終わりを告げ始め秋の気配を少しずつ感じる時期がなぜかたまらなく淋しく切ない気分になるのとリンクするように、凪(黒木華)のお暇が終わりを迎える様子をただただ淋しい気持ちで見守った最終話。

どっちも選ばないことはとっくに分かっていたけれども、それにしてもゴン(中村倫也)も慎二(高橋一生)もそりゃあ見事に振られておりました。ゴンは初恋が破れて初めて涙を見せ、慎二は初めて泣かない別れ。凪を通して成長した2人を涙の対比で表す演出が見事だなあ。愛すべき2人がこの先出会う相手と幸せになることを切に切に願います。

そして凪。お暇で出会った大切な愛おしい人達との時間を力に変えて、自分の分身みたいな慎二との関わりを通して、やりたいことをたくさん見つけて一歩一歩自分の人生を歩いていく。凪のやりたいことリスト、本当に些細な多くの人にとっては当たり前のようなことばっかりのそれが、泣いちゃうくらい愛おしい。頑張れ凪!!

・自分の運転で出かける

・人に興味を持つ

・サッカーを見にいく

・音楽を聴く

・友達と飲む

・美味しいものをみんなで食べる

・好きな服をみつける

・坂本さんとコインランドリーをやる

・ちょっとしたお暇を提供する場所を作る

・美味しい空気をあげられる人になる

ずっとモヤモヤしていた悪キャラ足立さん(瀧内公美)が円(唐田えりか)によって救われそうな展開も、緑さん(三田佳子)の長い長いお暇の終わりも、安易に母親夕(片平なぎさ)との和解を描かなかったところも、凪も坂本さん(市川実日子)も夢を諦めていないところも、凪の役に立ちたいと心から願う慎二がしっかり凪と決別することがそれだと気付いて実行するところも、ずっと捨てられず大切に育てた凪の豆苗を晴れやかな顔で調理する慎二も、お暇を終了して自転車で漕ぎ出す凪の姿も、もう全部最高でした。

敢えてスタイルが悪く見える中途半端なTシャツとジーンズ姿で、それでも、凪の魅力を120%出し切った黒木華の凄さを改めて感じました。高橋一生がーとか中村倫也がーとか言われがちだけれど、1番すごいのは黒木華だからね。こんなに地味な埋没しそうな凪というキャラクターをしっかり主役然として魅せるのは本当にすごいことだと思う。黒木華の次回作も楽しみだ。

ちょっとモヤモヤしたこともあったけれど、帳消しになるくらい良い最終回でした。全話通して面白かった!!何より役に恵まれなさ過ぎる高橋一生が水を得た魚みたいに生き生きと慎二を演じていたことが高橋一生好きとしては最高でした!!

次の高橋一生はどんな役なのかな。楽しみ。そして次クールの悪女じゃない菜々緒のドラマも楽しみだ!!