すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

俺の話は長い 2話 感想

「焼きそばと海」

報酬5000円で満(生田斗真)が春海(清原果耶)を学校に行かせる回。あなたには言われたくないの最上級である満が説得を試みるも案の定春海に返り討ちにあうのが面白い。それでも美味しい焼きそばとプライドに訴える満の言葉で学校に行く春海は健気で可愛く、親友に好きな人を奪われてしまったという切実な事情と中学校3年生という絶妙な年代が重なって何とも言えないノスタルジックな気持ちになってしまいます。見事な話術で綾子(小池栄子)から6000円をせしめる満とそれに羨望の眼差しを向ける光司(安田顕)で笑わせておいて、最後は海で泣かせるなんて。清原果耶の涙の流し方が最高だ。本当に、人生の大事なことは誰も教えてくれないよなあ。

 

「コーヒーと台所」

近くにいる家族といない家族の微妙な距離感の回。満が毎朝5時半に房枝(原田美枝子)にコーヒーを入れている事を知った綾子はコーヒー屋に未練があるからだとか、お母さんは満に気を使って無理して起きてるんだとか執拗に満に言う。 房枝と満が共有してきたこの特別な時間が綾子にはどうにも許せなかったんだと見えてしまうが、どうなんだろうな。綾子はきっと小さい頃から親にも誰にも弱音を吐けない子だったんじゃないかなあとか、きっと辛いこと色々1人で歯を食いしばって乗り越えてきたんだろうなあとか、ずっと誰にも甘えられずにいるんだろうなあとか、そんなことを想像して、綾子の気持ちを思って胸がぎゅっとなる。一方で房枝は満はもうコーヒーを入れないと分かりつつやっぱり5時半に台所で待ち、満はやっぱりその時間には起きているけれど部屋からは出てこない。房枝の気持ちも、満の気持ちも、綾子の気持ちも、どの気持ちも分かるからこそ家族って難しいよなあって改めて思う。難しくてそして愛おしい。それが家族よな。

そんなこんなしてるうちに、春海の恋のお相手はなぜか房枝の喫茶店を訪れるし、満はついにコーヒー屋時代の品々を手放す決意をする。満にそのままでいて欲しいような、一歩踏み出して欲しいような、複雑な気持ちですが、とりあえずこのドラマが大好きです。