すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

わたし、定時で帰ります。 8話 感想

7話ラストでしつこいくらいに“地獄”が強調されていたが、そんな地獄の始まりな8話。

色々と不穏。まずは星印の無茶な案件が上層部の忖度によって社内審査を通ってしまう。そして忖度の元となった星印の社員牛松(金井勇太)はかなり使えない。牛松のせいでただでさえ無理のある納期にも関わらずどんどん作業が押す。相手がクライアントである以上強くは出られないのでチーフである賤ヶ岳(内田有紀)や種田(向井理)にしわ寄せの嵐だ。

そしてそんな大変な賤ヶ岳さんに更なる試練かのように、夫陽介(坪倉由幸)の母親が脳梗塞で倒れ陽介は実家の熊本へ。双子ベビーをワンオペで世話しつつ、無理難題な案件のチーフをこなす賤ヶ岳。しんど過ぎるよ!そんな事情を全て把握しているはずの福永(ユースケ・サンタマリア)は、全然打合せに来てくれない星印の磯貝が来るからゴルフに行こうよなんて賤ヶ岳に言ってくる。アホか!ユースケの的確なお芝居と相まって福永がもう怖くてたまらないよー。チビリそうなくらい。世の中で1番怖いのはオバケでも怪獣でもなくて『人を人として見ない人間』なんだって思い知らされる。福永は誰のことも心のある人間だと思っていない。文字通りコマとしか見ていないということがありありと分かり本当に恐怖だ。福永だけ闇が深過ぎるよう。

もひとつ始まりそうな地獄は一緒に暮らし始めた結衣(吉高由里子)と巧(中丸雄一)の価値観の相違。こちらはこちらで価値観が違い過ぎるよ!今までちらちらと巧のちょっとした違和感を見せつつの今回なので、まあそうなるよなあとある程度予想はしていたのだけれど、本当に一緒に暮らさないと分からないことっていっぱいあるよねっていう。巧は根はすごく優しい人だから、きっと結衣はこの価値観の地獄を乗り越えていくのだろう。巧は巧で種田に対する嫉妬を乗り越えていくしかない!

ちなみにその対抗馬っぽい種田はワーカホリックで、仕事面ではものすごく結衣を助けてくれるけれど、家族になったら結衣が大変なのが目に見える人であるから、どんなに視聴者には種田が魅力的に見えようとも、この先結衣が種田を選ぶってことはないような気はします。種田がこの先劇的に何かがあって変化するとしたらどうなるかはわからん。

仕事を続けるか熊本に行くか悩んだ賤ヶ岳さんが出した結論は「理屈じゃなくて家族みんなで一緒にいたい。」と、休職して熊本に行くこと。今まで本当に大変な思いでキャリアを繋ごうとしていた賤ヶ岳さんが出したこの結論に、また色々考えさせられるよなあ。今色々と難しい時代に生きているけれど、シンプルに大切なことな何かっていうことだよなあ。

そんな賤ヶ岳さんが休職することによりチーフを引き継いだ結衣は、次回から本格的な地獄入りか。もうどうなるか分からなくて最終回まで目が離せないよー。