すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

おいしい給食 1話 感想

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80年代。ある中学校で、給食マニアの教師と生徒が、静かな「闘い」を続けていた。ーそれは、どちらが給食を「おいしく食べるか」。

深夜ドラマの定番ジャンル「食モノ」満を持して、「選択の余地なき食」に挑む。(公式HPより)

テレビ神奈川TOKYO MXや地方各局で曜日も時間帯もバラバラで放送中。

ノーチェックだったがたまたま番組欄で見付けてちょっと気になって観た本作。なにこれめちゃくちゃ面白い。80年代の中学校で、給食が大好きで給食のために学校に来ていると言っても過言じゃない教師甘利田(市原隼人)が美味しく給食を食べる話かと思いきや、工夫を凝らして更に美味しそうに食べる生徒神野ゴウ(佐藤大志)が登場して、どっちがより美味しく給食を食べるかを見届けるドラマらしい。初回は鯨の竜田揚げ。80年代ならではのメニューであるこの鯨の竜田揚げをメインに、キャベツの千切り、キャベツソテー(カレー風味)、春雨スープ、コッペパン、いちごジャム、牛乳という献立だ。この給食ならではのちぐはぐな献立を受け入れ、そのちぐはぐさすらも愛する甘利田が一品一品丁寧に食し、なんなら竜田揚げとジャム付きコッペパンのハーモニーを楽しんでいる姿を薄ら笑いで見つめる生徒神野ゴウ。甘利田の視線を意識しながら神野はおもむろにどっかから持ってきたタルタルソースを鯨の竜田揚げにかける。そしてコッペパンに縦に割れ目を入れたかと思うとそこにキャベツの千切りと鯨の竜田揚げをイン、仕上げに残ったタルタルソースを満遍なくかけて竜田揚げドッグの完成だ。うろたえる甘利田を前に神野は勝利の目で竜田揚げドッグにかぶりつく。その邪道な手段に怒りを覚えつつ羨望が止まらない甘利田。闘いは始まったのだ。王道vs邪道、果たしてこの先どんな勝負が繰り広げられるのか!!

あー楽しい。めちゃ楽しい。その上甘利田と神野のメインエピソードだけではなく1話では給食を食べるのが遅過ぎて掃除の時間もずっと1人食べている女の子のエピソードも描かれる。女の子はそれが苦痛でたまらなく、給食費が無くなったと嘘を付く。大ごとになり担任の甘利田にはこっそり自分の仕業だと白状した彼女が保健室で産休代理で来たばかりの教師御園(武田玲奈)と2人きりで給食を食べる場面、ゆっくり食べようと言う御園に、女の子は言う、鯨の竜田揚げっておいしいですね。初めて食べるの?と聞く御園に女の子は言う、いつも味なんて感じてなかったからって。決して給食が嫌いなわけじゃない、ただ食べるのに人より少し時間がかかるだけ。時間内に食べ終わるのに必死で味なんて感じる余裕もなかった女の子が初めて味わった給食に、ちょっと泣きそうになる。

次はどんな対決、どんなエピソードだろうって考えただけで楽しみ過ぎる。甘利田を演じる市原隼人もすごく良い。熱い男というイメージから、最近は変な役も含めて幅広い役に挑戦してどんどん味のある俳優になっている市原隼人を密かに応援していた中でこの甘利田という役。最高です。次回が待ち遠しくてたまらない。