すききらい

主に連ドラたまに映画の感想(好き嫌い)を語るブログ。

きのう何食べた? 10話 感想

人間の滑稽さや愚かさ、愛おしさや優しさ、そんなものが全部詰まった10話。

「大事な人に絶対に浮気なんかされちゃダメよ。

許すなんてそう簡単にできることじゃないんだから。」

 三宅(マキタスポーツ)が罪滅ぼしだと軽い気持ちで美容室の一角を妻レイコ(奥貫薫)に提供する一方で、レイコの目的は密やかに自立に向けて準備をすることだ。「浮気するな」じゃなくて「浮気なんかされちゃダメだ」と言うレイコの言葉の重みよ。大好きな大切な人にもし浮気されたとしたら、やっぱり許せない。好きだからこそ許せない。でも許せないってことは別れるってことだから、大切な人を失ってしまうということだから…。考えただけで途方に暮れちゃうような出来事に直面しているレイコを目の当たりにして怖くて怖くてたまらなくなっちゃったケンジの気持ちが、シロさん(西島秀俊)に小日向さん(山本耕史)と飲みに行かないでと切実に訴える姿で痛いほどに伝わる。どれだけケンジがシロさんを大切に思っているかが分かるから、どれだけケンジが真剣かが分かるから、最初は笑っていたシロさんも真剣に怒り向き合うのだ。内野聖陽西島秀俊もなんかもうお芝居じゃなかったよな。心からケンジとシロさんになってるみたいだった。シロさんの「嫌ったりしないよ!!」がずっと心に残っている。

「どんなに関係の深い人でも

許せない人と続けていくのはしんどいよ。」

 このケンジの言葉には色んな思いが詰まってるよな。父親とのことも、離婚を選択しなかった母親のことも、今現在苦しんでるレイコさんのことも。ケンジはそんなしんどさ絶対にシロさんとの間で味わいたくはなかったんだよなあ…。

今回の料理はクレープ。しょっぱいものも、甘いものも、全て美味しく包み込む。そんな風に全部包み込んで、シロさんはケンジにごめんよりありがとうが嬉しいって言うよ。

次回の予告はなんだか切なそうな感じだったなあ。最終回まであと2話か。あー終わって欲しくない。