ビールを飲みながら

主に連ドラのこと、あと日々のこと、大好きなビールをお供に。

フルーツ宅配便 9話 感想

マサカネ(荒川良々)まさかのミュージカルな9話。 今回は沖田修一演出回。いつも可笑しみと悲しみが背中合わせの沖田演出が好きだ。おにぎりのことばっかり考えてるマサカネが恋をしたのは幸薄い顔のカボス(松本若菜)。後にカボスが次々に男から金を騙し取りながら各地を転々としていることがわかるのだが、それを知ったところで彼女を見る目はひとつも変わらない。カボスが最初から最後までずっと悲しそうだからだ。もう後戻りできないところまで来てしまったカボスは行きたいと言えばどこにでもどこまでも連れて行ってくれそうなマサカネと一緒にどっか遠くへ行くことは選べない。

「ホントにいいんですか? ここで。」

「うん。」「いつかまた 会えるかな。」

「はい 俺 ずっと フルーツ宅配便にいるんで。」

「わかった。」「じゃあね。」

「はい… さよなら カボスさん。」

何を考えているのか、というより何も考えていないのか最後までぜーんぜん分からないマサカネだからこそ、このラスト車内の2人のシーンにやられる。二度と会えないことをお互いにわかっていながらのやり取り。切なさとマサカネという人物の奥の深さにうわーっとなるのだ。荒川良々を思いきり堪能できる良いシーンだった。別れ際カボスはマサカネにお気に入りの帽子を被せる。自分の代わりにこの帽子がマサカネと一緒にいてくれたらいいなとカボスは思ったのかなあ。

そして、えみ(仲里依紗)は借金というよりも母親から逃れられないんだということがヒシヒシと伝わる描写に胸が痛む。体も心も母親に囚われ続けているえみの人生をどうかえみに取り戻すことが出来ますようにと願いながら、次回も楽しみに待ちたい。